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髪の広がりは「乾燥」が9割!正しいケア法と対策

髪の広がりに悩む方必見!乾燥が主な原因だった

朝、鏡の前でスタイリングを終えたのに、外出先で髪が広がってしまった経験はありませんか?

髪の広がりに悩む方は非常に多く、特に湿気の多い日や季節の変わり目には、せっかくセットした髪型が崩れてしまうことも。実は、髪の広がりの原因の約9割は「乾燥」によるものなのです。

私は美容師歴15年、年間1,000人以上の髪質改善を手がけてきました。その経験から言えるのは、髪の広がりに悩む多くの方が、原因を正しく理解していないということです。

一見矛盾しているように思えますが、「乾燥した髪」は「湿気」を吸収しやすくなります。そのため、外出先で髪が広がってしまうのです。

この記事では、髪の広がりの原因と対策について、美容のプロとしての知見をもとに詳しく解説します。正しいケア方法を知れば、あなたの髪も扱いやすく、美しくまとまる髪に生まれ変わります。

髪が広がる本当の原因とは?

髪が広がる原因はさまざまですが、その多くは「乾燥」に関連しています。髪の乾燥がなぜ広がりにつながるのか、そのメカニズムを理解しましょう。

健康な髪は10~15%の水分を含んでいます。この水分バランスが崩れると、髪は外部から水分を取り込もうとする性質があるのです。

乾燥した髪はキューティクルが開いている

髪の表面には「キューティクル」と呼ばれる鱗状の組織があります。このキューティクルは、髪の内部の水分を保持し、外部からの刺激から髪を守る重要な役割を担っています。

 

乾燥によってキューティクルが開いてしまうと、髪の内部から水分が逃げやすくなると同時に、外部の湿気を吸収しやすくなります。これが髪の広がりの主な原因です。

キューティクルが開いた状態では、髪同士が絡まりやすくなり、摩擦も増えるため、ごわつきやパサつきを感じるようになります。

髪が乾燥する7つの原因

髪の乾燥を引き起こす主な原因は以下の7つです。日常生活の中で、あなたはいくつ当てはまるでしょうか?

  • ドライヤーやヘアアイロンの熱ダメージ:高温の熱を長時間当て続けると、髪の内部の水分が蒸発し、キューティクルが損傷します。
  • シャンプーやタオルドライの摩擦:強くこすると髪の表面が傷つき、水分が逃げやすくなります。
  • 洗髪後の自然乾燥:濡れた髪をそのままにすると、キューティクルが開いたまま乾き、水分が逃げやすくなります。
  • カラーリングやパーマの化学処理:薬剤によって髪の内部構造が変化し、水分保持力が低下します。
  • 紫外線によるダメージ:髪のタンパク質が変性し、強度が低下します。
  • 生活習慣の乱れ:栄養バランスの偏りや睡眠不足は、健康な髪の生成に影響します。
  • ホルモンバランスの変化:年齢や体調によって髪質が変化することがあります。

これらの原因が複合的に作用することで、髪の乾燥はさらに悪化します。特に、複数の要因が重なっている場合は注意が必要です。

髪の広がりを引き起こす3つのタイプ

髪の広がりには主に3つのタイプがあります。あなたの髪がどのタイプに当てはまるか確認してみましょう。タイプによって適切なケア方法が異なるため、自分の髪質を正しく理解することが大切です。

①乾燥による広がり

最も一般的なのが、乾燥による広がりです。キューティクルが開いて水分が失われた髪は、湿気を吸収しようとして膨張します。

 

乾燥による広がりの特徴は、髪全体にツヤがなく、手触りがごわごわしていることです。特に毛先に向かうほど広がりやすく、枝毛や切れ毛も発生しやすくなります。

このタイプは、適切な保湿ケアを行うことで大幅に改善できます。

②くせ毛による広がり

くせ毛の方は、髪の内部構造に偏りがあるため、もともと広がりやすい傾向があります。特に波状毛と呼ばれるタイプのくせ毛は、髪の内部の水分バランスが不均一なため、湿度の変化に敏感に反応します。

くせ毛による広がりは、髪の一部分だけが膨らむことが特徴です。例えば、前髪だけが広がる、トップだけが膨らむといった症状が見られます。

くせ毛の方は、保湿ケアに加えて、髪の内部構造を整えるトリートメントや縮毛矯正などの施術が効果的です。

③毛量が多いことによる広がり

毛量が多い方は、髪の重さだけでは収まりきらず、横に広がってしまうことがあります。特に硬くて太い髪質の方に多く見られます。

このタイプの広がりは、適切なカットで毛量を調整することが重要です。レイヤーを入れたり、内側の毛量を減らしたりすることで、見た目の広がりを抑えることができます。

あなたの髪はどのタイプに当てはまりますか?複数のタイプが組み合わさっている場合もあるので、美容師に相談して正確な診断を受けることをおすすめします。

自宅でできる!髪の広がりを抑える5つのケア方法

髪の広がりを抑えるためには、日常のヘアケアが非常に重要です。ここでは、自宅で簡単にできる効果的なケア方法を5つご紹介します。

①正しいシャンプー方法で洗う

髪の広がりを抑えるためには、まず正しいシャンプー方法を身につけることが大切です。

 

洗う前に髪をブラッシングして絡まりをほぐし、お湯でしっかり予洗いします。シャンプーは手のひらでよく泡立ててから頭皮につけ、指の腹を使って優しくマッサージするように洗いましょう。

ゴシゴシと強くこすると摩擦でキューティクルが傷つくため、髪が広がりやすくなります。また、洗浄力の強すぎるシャンプーは必要な皮脂まで奪ってしまうので、アミノ酸系の洗浄成分を含む、マイルドなシャンプーを選ぶことをおすすめします。

すすぎはぬるま湯(32~35℃程度)で十分に行い、シャンプー剤が残らないようにしましょう。最後に少し冷たい水ですすぐと、キューティクルが引き締まりツヤが出ます。

②トリートメントで保湿する

乾燥による広がりを抑えるには、トリートメントによる保湿が欠かせません。トリートメントは毛先を中心に塗布し、パッケージに記載された時間(通常3~5分程度)放置して、十分に浸透させましょう。

週に1回は、より高濃度の栄養成分を含むヘアマスクやヘアパックを使用すると効果的です。特に乾燥が気になる季節や、カラーやパーマをした後は、集中的なケアを心がけましょう。

また、洗い流さないトリートメント(ヘアミルクやヘアオイルなど)を使用すると、スタイリング前の保湿と同時に、熱からの保護効果も期待できます。

③正しいドライヤーの使い方

髪の広がりを抑えるためには、ドライヤーの正しい使い方も重要です。

 

まず、タオルで優しく水気を取ります。このとき、ゴシゴシとこするのではなく、タオルで包むようにして押さえるイメージで水分を吸収させましょう。

次に、洗い流さないトリートメントを髪全体になじませてから、ドライヤーを使います。ドライヤーは髪から10~15cm離し、根元から毛先に向かって風を当てます。

特に重要なのは、髪が完全に乾くまでドライヤーを使うことです。半乾き状態で放置すると、キューティクルが開いたまま乾いてしまい、広がりの原因になります。

最後に冷風を当てると、キューティクルが引き締まり、ツヤのある仕上がりになります。

④スタイリング剤の正しい選び方と使い方

髪の広がりを抑えるためには、適切なスタイリング剤の選択も重要です。

乾燥による広がりに悩む方は、保湿成分を含むオイルやクリームタイプのスタイリング剤がおすすめです。これらの製品は髪の表面をコーティングし、湿気の侵入を防ぎます。

くせ毛による広がりには、ホールド力のあるジェルやワックスが効果的です。髪の動きをコントロールし、くせを抑える効果があります。

スタイリング剤は、少量を手のひらでよく伸ばしてから、毛先から中間部分にかけて塗布します。根元につけすぎると、ベタついたり重たく見えたりするので注意しましょう。

⑤生活習慣の見直し

髪の健康は、内側からのケアも重要です。バランスの良い食事、十分な睡眠、適度な運動を心がけましょう。

特に、タンパク質(髪の主成分であるケラチンの材料)、ビタミンB群(髪の成長を促進)、ビタミンE(血行を促進)、亜鉛(髪の生成に関わる)などの栄養素を意識的に摂取すると良いでしょう。

また、ストレスは頭皮の血行を悪くし、健康な髪の生成を妨げることがあります。リラックスする時間を作ることも、美しい髪を保つためには大切です。

これらのケア方法を継続的に行うことで、髪の広がりは徐々に改善されていきます。すぐに効果が現れなくても、諦めずに続けることが大切です。

サロンでできる髪質改善で広がりを根本から解決

自宅でのケアに加えて、サロンでの専門的な施術を受けることで、髪の広がりをより効果的に改善することができます。

特に乾燥が進行している場合や、くせ毛が強い場合は、プロの手による集中的なケアが効果的です。

①髪質改善トリートメント

髪質改善トリートメントは、ダメージを受けた髪の内部構造を修復し、健康な状態に近づける施術です。

 

一般的なトリートメントとの違いは、髪の表面だけでなく内部にまで栄養成分を浸透させる点にあります。高濃度のタンパク質やアミノ酸、ケラチンなどの成分が、髪の内部の損傷部分を補修します。

髪質改善トリートメントを受けると、髪のツヤが増し、手触りが滑らかになります。また、キューティクルが整うことで、湿気による広がりも抑えられるようになります。

効果は通常2~3ヶ月程度持続するため、定期的に受けることで、徐々に髪質が改善されていきます。

②縮毛矯正

くせ毛による広がりに悩む方には、縮毛矯正が効果的です。縮毛矯正は、髪の内部構造を化学的に変化させ、くせを伸ばす施術です。

最近の縮毛矯正は、昔のようにパサパサになるイメージとは異なり、髪に潤いを与えながら自然な仕上がりを実現できるようになっています。特に「艶髪縮毛矯正」と呼ばれる施術は、くせを伸ばしながらも髪の艶と潤いを保つことができます。

縮毛矯正は強い薬剤を使用するため、髪へのダメージが心配な方もいるかもしれません。しかし、最新の技術では、髪の状態に合わせて薬剤の濃度や放置時間を調整するなど、ダメージを最小限に抑える工夫がされています。

縮毛矯正の効果は半永久的で、新しく生えてきた部分以外は基本的にくせが戻ることはありません。そのため、くせ毛による広がりを根本的に解決したい方におすすめの施術です。

③ヘアカラーと髪質改善の両立

カラーリングは髪を乾燥させる原因の一つですが、最近では髪質改善効果のあるカラー剤も登場しています。

「髪質改善カラー」と呼ばれるこれらの施術は、カラーリングと同時に髪の内部補修も行うため、色を入れながら髪の状態を良くすることができます。特に、ブリーチを使わずに明るい色を実現する技術は、髪へのダメージを最小限に抑えながら希望の色味を叶えることができます。

また、白髪染めでも、従来のものより髪に優しい処方のカラー剤が増えています。オーガニック成分を配合したものや、アルカリ性の低いものなど、髪の状態に合わせて選ぶことができます。

カラーリングをする際は、事前に美容師に髪の状態を相談し、最適な施術方法を提案してもらうことをおすすめします。

髪の広がりを抑えるためのスタイリングテクニック

日常のケアに加えて、スタイリングの工夫でも髪の広がりを抑えることができます。ここでは、プロの美容師が実践している、広がりを抑えるスタイリングテクニックをご紹介します。

①朝のスタイリング時間を短縮する方法

忙しい朝でも、効率的に髪の広がりを抑えるスタイリング方法があります。

まず、前日の夜にシャンプーをして、しっかり乾かしておくことがポイントです。朝は、霧吹きで髪を少し湿らせ、ドライヤーとブラシを使って形を整えます。このとき、根元から毛先に向かって下向きにブローすると、キューティクルが整いやすくなります。

時間がない場合は、髪を数か所に分け、それぞれをねじって留めておき、メイクなどを済ませてから外すと、自然なウェーブが作れます。これは特に、くせ毛の方が自然な髪の動きを活かしたい場合に効果的です。

最後に、オイルやクリームタイプのスタイリング剤を毛先中心に馴染ませると、しっとりとまとまった印象になります。

②雨の日や湿気の多い日のスタイリング法

雨の日や湿気の多い日は、特に髪が広がりやすくなります。そんな日のスタイリングには、以下のポイントを意識しましょう。

まず、シャンプー後のケアを丁寧に行います。トリートメントの時間を少し長めにとり、しっかり浸透させましょう。その後、洗い流さないトリートメントを使用し、髪の表面をコーティングします。

ドライヤーは必ず使用し、完全に乾かします。このとき、ブラシで引っ張りながら乾かすと、よりまとまりやすくなります。

スタイリング剤は、湿気をブロックする効果のあるオイルやクリームを選びましょう。特に毛先に重点的に塗布すると、広がりを効果的に抑えられます。

どうしても広がりが気になる場合は、ポニーテールやお団子ヘアなど、まとめ髪にするのも一つの方法です。その際も、毛先にスタイリング剤をつけてからまとめると、よりきれいに仕上がります。

③ヘアアレンジで広がりをカバーする方法

髪の広がりを活かしたヘアアレンジも、実は多くあります。広がりを気にするよりも、それを活かしたスタイルを楽しむのも一つの方法です。

例えば、サイドの髪を後ろでピンで留めるハーフアップスタイルは、トップの髪に自然なボリュームが出て、おしゃれな印象になります。

また、編み込みやツイストなどのアレンジも、広がりを上手にカバーできます。特に、フィッシュボーンやロープ編みは、広がりやすい髪質でも崩れにくいアレンジです。

ヘアアクセサリーを使ったアレンジも効果的です。ヘアバンドやターバン、スカーフなどを使うと、前髪や顔まわりの広がりをおしゃれにカバーできます。

これらのスタイリングテクニックを状況に応じて使い分けることで、髪の広がりを気にせず、毎日のヘアスタイルを楽しむことができます。

まとめ:髪の広がりは正しいケアで解決できる

髪の広がりの主な原因は「乾燥」であることがお分かりいただけたでしょうか。乾燥した髪はキューティクルが開いた状態になり、湿気を吸収しやすくなるため、広がりやすくなってしまうのです。

髪の広がりを抑えるためには、以下のポイントを意識したケアが重要です:

  • 日常のヘアケア:正しいシャンプー方法、トリートメントによる保湿、適切なドライヤーの使用
  • スタイリングの工夫:髪質に合ったスタイリング剤の選択、効率的なブロー方法
  • サロンでの専門的ケア:髪質改善トリートメント、縮毛矯正、髪質改善カラーなど
  • 生活習慣の見直し:バランスの良い食事、十分な睡眠、ストレス管理

これらのケアを継続的に行うことで、髪の広がりは徐々に改善されていきます。一朝一夕で劇的な変化は期待できませんが、正しいケアを続けることで、確実に髪質は良くなっていきます。

また、髪質は人それぞれ異なるため、自分の髪質に合ったケア方法を見つけることが大切です。迷ったときは、美容師に相談してアドバイスをもらうのも良いでしょう。

髪の広がりに悩んでいる方は、ぜひこの記事で紹介したケア方法を試してみてください。正しいケアを続けることで、あなたの髪も扱いやすく、美しくまとまる髪に生まれ変わります。

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