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縮毛矯正とカラーの同時施術〜美容のプロが教える最適な方法と注意点

縮毛矯正とカラーの同時施術は可能?美容師が解説する真実

「縮毛矯正とカラーを同日に施術したいけど、髪が傷まないか心配…」

忙しい日々の中で、美容室に何度も足を運ぶのは大変ですよね。できれば一度の来店で縮毛矯正もカラーも済ませたいという気持ちはとても自然なことです。しかし、ネットで調べると「同時施術は髪に負担がかかる」という情報も見かけます。

実は、縮毛矯正とカラーの同時施術は、正しい知識と技術があれば安全に行うことができるんです。私は美容師歴15年、年間1,000人以上のくせ毛・うねり毛に悩むお客様の髪質改善を担当してきました。

 

この記事では、縮毛矯正とカラーの同時施術について、メリット・デメリットから正しい施術順序、髪へのダメージを最小限に抑える方法まで、プロの視点から詳しく解説します。

縮毛矯正とカラーの同時施術のメリットとデメリット

まずは、縮毛矯正とカラーを同日に行うことのメリットとデメリットを正直にお伝えします。

両方の施術を同時に行うことには、確かに良い面と気をつけるべき面があります。お客様一人ひとりの髪質や希望に合わせて、最適な選択ができるよう、詳しく見ていきましょう。

同時施術のメリット

縮毛矯正とカラーを同日に行うメリットは主に以下の4つです。

  • 時間の節約:2回来店する手間が省け、忙しい方にとって大きなメリットになります
  • コスト面でのお得感:サロンによっては同時施術のクーポンなどで料金が割引になることがあります
  • 一度に大きなイメージチェンジ:髪の質感と色が同時に変わるため、印象が大きく変わります
  • カラーの発色の良さ:縮毛矯正後は髪のキューティクルが開いているため、色が入りやすくなります

特に時間効率の良さは、多くのお客様に喜ばれるポイントです。美容室に何度も足を運ぶ時間がない方にとって、一度の来店で済むのは大きな魅力ですよね。

 

同時施術のデメリット

一方で、気をつけるべきデメリットもあります。

  • 髪へのダメージリスク:2つの化学処理を同時に行うため、髪への負担が大きくなる可能性があります
  • 施術時間の長さ:約3〜4時間と長時間かかるため、お時間に余裕が必要です
  • 技術依存度の高さ:美容師の知識や技術が不十分だと失敗するリスクが高まります
  • 色の定着の問題:色が入りやすい反面、予想より暗くなりやすい場合もあります

特に髪の状態が既にダメージを受けている場合や、ブリーチを含む明るいカラーを希望する場合は、同時施術によるダメージリスクが高まります。

どうですか?同時施術にはメリットとデメリットの両方があることがわかりましたね。

縮毛矯正とカラーの正しい施術順序

縮毛矯正とカラーを同時に行う場合、どちらを先に行うべきかは多くの方が疑問に思う点です。

結論からお伝えすると、基本的には「縮毛矯正→カラー」の順番で行うのがベストです。なぜこの順序がおすすめなのか、詳しく説明します。

縮毛矯正を先に行う理由

縮毛矯正を先に行う主な理由は以下の3つです。

  • カラーの色持ちが良くなる:縮毛矯正後の髪はカラー剤が均一に浸透しやすくなります
  • 色落ちの防止:カラーを先に行うと、縮毛矯正の薬剤で色が抜けてしまう可能性があります
  • 縮毛矯正の効果を最大化:クセをしっかり伸ばしてからカラー施術に入るのが効果的です

さらに専門的な観点から見ると、縮毛矯正の2液(酸化剤)の主成分である過酸化水素はカラー剤と同じ成分なので、後からカラーをすることで縮毛矯正の持ちが良くなるという利点もあります。

 

例外的にカラーを先に行うケース

ただし、例外的にカラーを先に行った方が良いケースもあります。

例えば、根元のリタッチカラーをしたい場合は、根元カラーを先にして全体の縮毛矯正をする場合もあります。これは、根元だけのカラーの場合、縮毛矯正でカラーが取れやすいことを踏まえた上で暗めの色味で根元をカラーし、かつカラーをした髪の毛の状態に根元から毛先まで統一できるからです。

カラーをしている髪の毛と、カラーをしていない髪の毛では髪のコンディションが大きく変わります。カラーをしている髪には優しい縮毛矯正の薬を、カラーをしていない髪には強めの薬を使う必要があるんですね。

全体をダメージさせたくない場合は、根元から毛先までカラーした方が優しい薬を全頭に使えるので、作業や薬の選定がしやすいケースもあります。

縮毛矯正とカラーの同時施術に適した髪質とは

縮毛矯正とカラーの同時施術は、すべての方に同じように適しているわけではありません。髪質や状態によって、同時施術の向き不向きがあります。

私の15年の経験から、同時施術が向いている髪質と避けた方が良い髪質についてお伝えします。

同時施術が向いている髪質

以下のような特徴を持つ方は、同時施術の恩恵を受けやすいでしょう。

  • 健康的な髪:過去のカラーやパーマによるダメージが少ない髪
  • 太くて硬い髪質:剛毛で薬剤が反応しにくい髪質の方
  • 自然な黒髪:今までカラー経験が少ない方
  • 軽度〜中程度のクセ:極端に強いクセではない方

特に太くて硬い髪質の方は、カラーとの同時施術で髪が伸びやすくなるというメリットもあります。薬剤の浸透性が高まり、より効果的に縮毛矯正がかかるからです。

同時施術を避けた方が良い髪質

一方で、以下のような特徴がある方は、同時施術を避けた方が良いでしょう。

  • ダメージヘア:ブリーチ履歴がある、または過去の施術で髪が傷んでいる方
  • 細くて柔らかい髪質:薬剤の影響を受けやすい繊細な髪質の方
  • 極端に強いクセ:強い縮毛矯正剤が必要な強いクセを持つ方
  • 明るい色を希望:ブリーチや高いリフト力が必要なカラーを希望する方

特にブリーチ履歴がある髪や、これから明るい色にしたい方は、同時施術によるダメージリスクが高まります。このような場合は、縮毛矯正とカラーを別日に分けて行うことをおすすめします。

あなたの髪質がどちらに当てはまるか迷う場合は、必ず事前にサロンでカウンセリングを受けることをおすすめします。プロの目で見た正確な判断が、美しい仕上がりへの近道です。

縮毛矯正とカラーの同時施術における薬剤選びの重要性

縮毛矯正とカラーの同時施術を成功させる最大の鍵は、適切な薬剤選びにあります。どんなに技術が優れていても、髪質に合わない薬剤を使えば、思わぬダメージや仕上がりの失敗につながります。

ここでは、プロの視点から薬剤選びのポイントをお伝えします。

縮毛矯正剤の選び方

縮毛矯正剤は大きく分けて、アルカリ性のものと酸性のものがあります。それぞれ特徴が異なるので、髪質や状態に合わせて選ぶことが重要です。

  • アルカリ性縮毛矯正剤:強いクセを伸ばす力がありますが、髪へのダメージも大きくなります
  • 酸性縮毛矯正剤:ダメージを抑えられますが、強いクセには効果が弱い場合があります
  • アミノ酸系縮毛矯正剤:髪のダメージを最小限に抑えながら、自然な仕上がりが期待できます

当サロンでは、お客様の髪質に合わせて約20〜30種類の縮毛矯正剤を使い分けています。特にカラーとの同時施術の場合は、できるだけ髪に優しいアミノ酸系の縮毛矯正剤を選ぶことが多いです。

 

カラー剤の選び方

縮毛矯正との同時施術では、カラー剤の選択も非常に重要です。

  • 低アルカリカラー:アルカリ量が少なく、髪への負担を軽減できます
  • オーガニックカラー:天然由来成分を含み、髪や頭皮に優しい処方です
  • アミノ酸配合カラー:髪のダメージを補修しながら染められる処方です

特に縮毛矯正後の髪には、低アルカリカラーがおすすめです。ただし、低アルカリカラーは明るくする力が弱いため、明るい色を希望する場合は別日に分けた施術を検討した方が良いでしょう。

髪質改善に力を入れているサロンでは、髪に優しい薬剤を豊富に取り揃えていることが多いので、カウンセリング時に相談してみてください。

縮毛矯正とカラーの同時施術の流れ

実際の縮毛矯正とカラーの同時施術は、どのような流れで行われるのでしょうか。一般的な施術手順をご紹介します。

サロンや美容師によって多少の違いはありますが、基本的な流れは以下のようになります。

基本的な施術の流れ

  • カウンセリング:髪質、ダメージレベル、希望のスタイルや色を詳しく確認
  • シャンプー:髪の汚れや余分な油分を落とし、薬剤が均一に浸透するよう準備
  • 縮毛矯正1剤塗布:根元のくせの部分に縮毛矯正の薬をつけて一定時間放置
  • 洗い流し:1剤を完全に洗い流す
  • ドライ:髪を乾かす
  • アイロン処理:くせの部分をアイロンで伸ばす
  • カラー剤塗布:全体にカラー剤を塗布(縮毛矯正の2剤の代わりにもなる)
  • 放置:指定時間放置して発色させる
  • 洗い流し:カラー剤を完全に洗い流す
  • トリートメント:髪のダメージを補修するトリートメントを施す
  • スタイリング:乾かして仕上げる

通常の縮毛矯正では、アイロン後に2剤を塗布して中和する工程がありますが、同時施術の場合はカラー剤に含まれる過酸化水素が2剤の役割を果たすため、2剤を省略することがあります。

 

施術時間の目安

縮毛矯正とカラーの同時施術にかかる時間は、髪の長さや量、クセの強さによって異なりますが、一般的な目安は以下の通りです。

  • ショートヘア:約2.5〜3時間
  • ミディアムヘア:約3〜3.5時間
  • ロングヘア:約3.5〜4.5時間

髪が多い方や、クセが強い方は、さらに時間がかかる場合があります。予約の際は、余裕を持ったスケジュールを組むことをおすすめします。

長時間の施術になりますので、スマートフォンの充電器や読書など、時間を過ごすためのアイテムを持参すると良いでしょう。

縮毛矯正とカラー後のヘアケア方法

縮毛矯正とカラーの同時施術後は、適切なヘアケアが美しい髪を長持ちさせる鍵となります。施術直後から日常のケアまで、プロのアドバイスをご紹介します。

施術直後の注意点

縮毛矯正とカラーを同時に行った直後は、髪が最も繊細な状態です。以下のポイントに注意しましょう。

  • 施術当日のシャンプー:基本的に避けましょう
  • 髪を濡らす:48時間は避けるのが理想的です
  • ヘアゴム・ヘアピン:跡がつきやすいので、2〜3日は使用を控えましょう
  • 寝るとき:髪が折れ曲がらないよう、タオルを敷くなどの工夫をしましょう

特に施術後48時間は、縮毛矯正とカラーの定着に重要な時間です。この期間のケアが、その後の持ちに大きく影響します。

 

日常のヘアケア

施術後の日常ケアで大切なのは、髪の水分と栄養を保つことです。

  • シャンプー選び:アミノ酸系の弱酸性シャンプーがおすすめです
  • トリートメント:週1〜2回は集中トリートメントを行いましょう
  • ドライヤー:タオルドライ後、必ずドライヤーで乾かしましょう
  • 紫外線対策:日差しの強い日は帽子や日傘、UVカット製品で髪を守りましょう
  • ヘアオイル:毛先を中心に少量のオイルで保湿すると艶が出ます

サロンでおすすめされたホームケア製品は、あなたの髪質に合わせて選ばれたものです。可能な限り、それらの製品を使用することで、サロン帰りの美しい髪を長く保つことができます。

特に縮毛矯正とカラーを同時に行った髪は、通常より保湿ケアが重要です。乾燥は色落ちやパサつきの原因になるので、しっかりと保湿を心がけましょう。

縮毛矯正とカラーの同時施術に関するよくある質問

最後に、お客様からよく寄せられる質問とその回答をまとめました。疑問や不安の解消にお役立てください。

同時施術の頻度はどのくらいが適切?

縮毛矯正とカラーの同時施術は、髪への負担を考慮すると、3〜6ヶ月に1回程度が適切です。髪の伸びやカラーの褪色具合によって個人差がありますが、あまり頻繁に行うと髪へのダメージが蓄積する可能性があります。

根元のリタッチだけであれば、2〜3ヶ月に1回のペースでも問題ないケースが多いです。

縮毛矯正とカラーの同時施術で色落ちは早くなる?

適切な薬剤と施術方法で行えば、通常のカラーと同程度の持ちになります。ただし、同時施術後のヘアケアが不十分だと、色落ちが早まる可能性があります。

カラーの持ちを良くするためには、カラーケア用のシャンプー・トリートメントの使用と、紫外線対策が効果的です。

縮毛矯正とカラーの同時施術の料金相場は?

サロンのグレードや地域によって異なりますが、一般的な料金相場は以下の通りです。

  • ショート:15,000円〜25,000円
  • ミディアム:20,000円〜30,000円
  • ロング:25,000円〜35,000円以上

高級サロンや都心部では、これより高額になる場合もあります。また、髪の量や状態によって追加料金が発生することもあるので、事前に確認しておくと安心です。

妊娠中や授乳中でも施術は可能?

妊娠中や授乳中の縮毛矯正とカラーの同時施術については、医師との相談をおすすめします。一般的に、妊娠初期(特に12週まで)は避けた方が無難とされています。

また、妊娠中はホルモンバランスの変化で髪質が変わることがあるため、施術効果が通常と異なる場合があります。授乳中は比較的安全とされていますが、個人差があるため、必ず担当美容師と相談してください。

まとめ:美しい髪を手に入れるための縮毛矯正とカラーの同時施術

縮毛矯正とカラーの同時施術は、正しい知識と技術を持った美容師が行えば、時間効率よく美しい髪を手に入れられる素晴らしい選択肢です。

この記事でお伝えした重要なポイントをおさらいしましょう。

  • 縮毛矯正とカラーの同時施術は可能だが、髪質や希望の色によって向き不向きがある
  • 基本的な施術順序は「縮毛矯正→カラー」が一般的
  • 同時施術に適した髪質は、健康的で太めの髪質や軽度〜中程度のクセの方
  • 薬剤選びが成功の鍵であり、低アルカリやアミノ酸系の製品がおすすめ
  • 施術後のケアが美しさの持続に大きく影響する

最も大切なのは、信頼できる美容師とのカウンセリングです。あなたの髪質や希望するスタイル、ライフスタイルに合わせた最適な施術プランを一緒に考えてもらいましょう。

髪質改善個室サロンでは、ダメージを最小限に抑えながら理想の髪を実現するための専門知識と技術を持っています。ぜひ、縮毛矯正とカラーの同時施術を検討される際は、髪質改善の実績があるサロンを選んでみてください。

美しい髪は、あなたの自信と魅力を引き出します。正しい知識と適切なケアで、理想の髪を手に入れましょう。

詳しい髪質改善メニューや縮毛矯正・カラーの施術についてもっと知りたい方は、ECLARTのホームページをご覧ください。髪質のお悩みに合わせた最適な施術をご提案いたします。